箱根ジオパーク

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H13 元箱根石仏群(もとはこねせきぶつぐん)

~後期中央火口丘の溶岩でつくられた石仏群~
Motohakone Stone Buddhas

ジオサイト解説

箱根石仏群は上二子山と駒ヶ岳の鞍部に位置しており、地質的にも上二子山の溶岩と駒ヶ岳の溶岩(※1)の境界部にあたります。また、元箱根から続く箱根町-宮城野断層(※2)の延長上に相当すると考えられています。ここには上二子山もしくは駒ヶ岳の溶岩で構成される崖をそのまま彫りぬいたがいぶつ と、溶岩を切り出して造ったほうきょういんとう があります。
精進池は、中世の箱根越えとして利用された湯坂道が通っていますが、当時は近隣の各所に噴気が立ち上る荒涼たる風景があったことから、人々から地獄と恐れられました。それゆえ旅ゆく人々を救う仏として信仰されたのが地蔵菩薩です。この周辺にはそうした地蔵信仰に基づく石仏や石塔が数多く建てられ祀られました。これらは元箱根石仏群として国重要文化財に指定されています。

 

※1 溶岩:マグマがバラバラに飛び散らずに地表に流れ出たもの。高温で液体のものと、冷え固まって固体のもの、両方に使う。

※2 断層:地層が力を受けて、食い違いを生じた割れ目のこと。

Ancient god-fearing people imagined hell when they passed Shojingaike pond, located on the roadside of Route 1 near Ashinoyu, because of its isolation and the view of the steaming mountain behind the pond.
In the 12th century, people inscribed Buddha images on the rocks by the roadside to pray for the safety of travelers on the highway.
The rocks, which are lavas(※1) of Hakone volcano, were favored for such stonework by the ancient people of the Tokyo area, starting with Kamakura.

 

※1 lava:We call Lava when magma reaches the surface and flows without being scattered in pieces.Both hot liquid form and solid form after cool down are called lava.

用語解説

石仏群と歴史館散策路

石仏群と歴史館から精進池付近にかけて散策路が整備されていて、岩肌に彫られた大小多くの石仏・石塔群を見て回れるようになっております。記念館から案内板に添って写真を撮りながらぶらぶら歩くと片道30分程です!足下も土道ですが整備されていてアップダウンもほとんどありません(一部階段あり)700年前にタイムスリップして湯坂路で最も厳しく地獄とまで言われたこの地を体感してみてください!
(提供:箱根町観光協会)


キッズジオパーク

元箱根石仏群(もとはこねせきぶつぐん)

元箱根石仏群(もとはこねせきぶつぐん)とは、国道(こくどう)1号(いちごう)沿(ぞ)い芦之湯温泉(あしのゆおんせん)付近(ふきん)にある石仏(せきぶつ)や石塔(せきとう)をいいます。約(やく)700年前(ねんまえ)の鎌倉時代(かまくらじだい)につくられ、国(くに)の重要文化財(じゅうようぶんかざい)に指定(してい)されています。
鎌倉時代(かまくらじだい)には、この付近(ふきん)は京(きょう)と鎌倉(かまくら)を結(むす)ぶ重要(じゅうよう)な交通路(こうつうろ)(鎌倉古道(かまくらこどう)・現在(げんざい)の国道(こくどう)1号(いちごう))でした。その当時(とうじ)、ここは火山活動(かざんかつどう)の残(のこ)る荒(あ)れた地形(ちけい)で「地獄道(じごくどう)」とよばれ、旅人(たびびと)に恐(おそ)れられていたため、石仏(せきぶつ)・石塔群(せきとうぐん)をつくって旅人(たびびと)の安全(あんぜん)を祈(いの)ったとのことです。
(提供:箱根町)


関連情報リンク

アクセス

箱根登山電車「箱根湯本」駅から「箱根町」行きバス「六道地蔵」下車


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