箱根ジオパークとは
ジオパークについて
ジオパークとは、「地球・大地(ジオ:Geo)」と「公園(パーク:Park)」とを組み合わせた言葉で、「大地の公園」を意味し、地球(ジオ)を学び、丸ごと楽しむことができる場所をいいます。
2004年にユネスコの支援により設立された世界ジオパークネットワークにより、世界各国で推進されています。
ジオパークは、以下のように定められています。
- 地域の地史や地質現象がよくわかる地質遺産を多数含むだけでなく、考古学的・生態学的もしくは文化的な価値のあるサイトも含む、明瞭に境界を定められた地域である。公的機関・地域社会ならびに民間団体によるしっかりとした運営組織と運営・財政計画を持つ。
- ジオツーリズムなどを通じて、地域の持続可能な社会・経済発展を育成する。
- 博物館、自然観察路、ガイド付きツアーなどにより、地球科学や環境問題に関する教育・普及活動を行う。
- それぞれの地域の伝統と法に基づき地質遺産を確実に保護する。
- 世界的ネットワークの一員として、相互に情報交換を行い、会議に参加し、ネットワークを積極的に活性化させる。
世界ジオパークネットワーク
世界ジオパークには、ヨーロッパやアジアを中心にオセアニアや南米を含む世界各国の地域が認定されています。
日本国内の認定には、日本ジオパークの中から、日本ジオパークネットワークの推薦を受けた上、世界ジオパークネットワークの審査を受けなければなりません。
※詳細は、世界ジオパークネットワークをご覧ください。
日本ジオパークネットワーク
日本ジオパークは、日本ジオパーク委員会が認定する国内のジオパークです。
認定には、日本ジオパークネットワークの審査があり、教育プログラムやジオツアーなど、ジオパークとしての様々な活動が求められます。
※詳細は、日本ジオパークネットワークをご覧ください。
箱根ジオパークについて
箱根ジオパークの特徴

箱根火山はフィリピン海プレートの東縁に形成された伊豆・小笠原弧の北端部に位置しています。
箱根火山活動は、太平洋プレートがフィリピン海プレートの下に沈み込んだことによって地下深くでできたマグマが地表に現れたものです。
なだらかな地形の裾野と急崖のカルデラをつくる外輪山、火山の中央部に並ぶ中央火口丘などは、多数の成層火山や単成火山、溶岩ドームからなる複合火山でありそれぞれの火山から噴出した溶岩流や火山灰などは、独特の火山地形をつくりだしています。
火山体を深く削って流れる河川は、深山幽谷の渓谷をつくりだし、箱根火山が面する相模湾沿岸は、魚種も豊富で古くから漁業が盛んであり、一方、山間部には箱根に固有の植物や、箱根の名がつく動植物が生息し、豊かな自然環境に恵まれています。
この地域に所在する温泉は、古くから知られ、人々は火山の恵み、いわゆるジオの恵みを享受しています。
自然と歴史のテーマパーク
複雑な形成史を有する世界的にユニークな火山、地域固有の動植物

火山の恵みである豊富な温泉地域、地質構造

相模湾に面し様々な動植物が生息する地域


歴史のある古くから地域文化・産業が栄えてきた地域



北と南をつなぐ自然のみち 東と西をつなぐ歴史のみち
A Natural Road Connecting North and South
そして、箱根を通る東海道は古代から東と西の文化をつないできました。箱根は、自然と歴史のみちの交差点です。

北と南をつなぐ自然のみち

東と西をつなぐ歴史のみち
箱根ジオパークのめざすもの
【教育】 地域の総合的な学習の場の創出 |
箱根ジオパークを通じて、地域の自然・歴史・文化についてもより理解が深まり、地域への愛着や自然保護、安全に暮らせる環境への関心を高めます。 |
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【観光】 観光振興の推進 |
広域連携の仕掛けで、自然・歴史・文化を含めた地域の再発見を促すとともに、滞在型観光を視野に入れた観光産業の振興を図ります。 |
【地域振興】 住民参加型地域振興の推進 |
多様な興味や関心を持つ人々が満足する資源を発掘・提供し、名産品、ガイドブックなどの開発・販売促進により、地域振興を図ります。 |