箱根ジオパーク

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文命堤(ぶんめいづつみ)

~氾濫と治水 双方に深く関わる火山活動~

文命堤

ジオサイト解説

関本丘陵(怒田丘陵)と呼ばれるこの地域は、箱根火山による火砕流や内川や狩川から運ばれ堆積した礫層によって形成されました。
当丘陵地の北側は酒匂川に接しており、江戸時代に整備された文命堤付近の右岸では、箱根火山起源の火砕流堆積物が観察でき、この地域の災害と治水の歴史を知ることができます。特に内山発電所北側には、約6.6万年前に箱根火山が大噴火した際の火砕流堆積物の層が上流に向かって観察できます。
一方、大口橋からは、眼下に千貫岩を望むことができます。先人がこの崖に酒匂川の流れを当てて水の勢いを弱め、治水に利用した場所ですが、地学的には、富士火山を中心とした火山灰層と、箱根火山起源の火砕流堆積物の層を観察することができます。
かつて暴れ川と呼ばれた酒匂川は、特に1707年(宝永4年)の富士山の大噴火と翌年の大雨の際に堤防が決壊し、足柄平野は大きな被害を受けました。その後幕府の命により田中丘隅(キュウグ)が堤防を整備し、中国の治水の神である禹王(ウオウ)を祀り文命提と名づけました。その後も氾濫は続きましたが、先人達の努力で現在の緑多き足柄平野となりました。このような災害と治水の歴史について学ぶことができ、ジオパークの重要な要素である防災教育という点で、重要なジオサイトです。
なお、この地域では、豊富で良質な地下水を利用した肉牛の飼育や、大規模工場によるビール製造が行われており、大地の恵みを味わうことができます。
The Sakawagawa River was once referred to as the “Rampage River”, and the “Bunmei-zutsumi” settlement was built along its banks in the Edo era. After a long time passed, rice paddies spread downstream. In addition, at the upper reaches of the east side of the Bunmei-zutsumi settlement along the banks of the Sakawagawa River, you can observe the sedimentary remains of the volcanic flow the eruption of Mt. Hakone far upstream approximately 66,000 years ago. This area is an ideal site to trace the path of the Hakone volcano site eruption and the history of flood control work of the Sakawagawa River.

アクセス

大雄山線「大雄山駅」から富士急湘南バス20分「大口」下車(土休日のみ運行、平日は小田急線新松田駅からの便のみ)